成道会に参列~鎌倉・円覚寺へ~ | 春は花

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成道会に参列~鎌倉・円覚寺へ~

本ブログを見返すまでもなく、この1か月ほどは毎週上京しているような気がします。私自身は嘗て、そう遠くない過去に自宅に籠って勉強している時期がありました。別段身体の自由は制限されてはいませんでしたが、やはり周りの目が気になって、できるだけ自室からは出ないことが多かったように思います。その時期に思ったことは未だ記憶にしっかりと焼き付いています。「このまま死んでしまったら世間に私は知られることのないまま歴史は進んでいくのだろうなぁ。」と。おかしなことのようですが、やはり”人”というのはインプットしたものをアウトプットして行ってこそ初めて”人間”になるのだと思います。難しくはない、ただ人とおしゃべりするなどの触れ合えば良いだけです。最近毎日予定が立て込んでいると、嘗て感じたこの気持ちを忘れてしまっていました。
先週末の12月8日(日)、東京で用事があったので、その日の朝は鎌倉の円覚寺さまにお参りに行きました。当日は午前9時から日曜説教会(第二日曜日に開催)が開かれ、そして偶然にも12月8日でしたので成道会が日曜説教会の後に厳修されました。
【紅葉の綺麗な参道】
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日曜説教会で青松軒老師様は、「お釈迦様が悟りをひらかれたことは尊いことであるけれど、その悟りを梵天(ブラフマン)の指図によって多くの人々に説かれたこと。これこそが実に尊いことなのです。そうでなければ仏教という教えは今まで伝わってこなかったのですから。」という趣旨のことを仰いました。(メモ書き程度なので、一言一句正確とは言えません。詳細はこちらをご覧ください。)
【山門】
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このお話を聴いて、人と関わっていくことが何にも増して大事なのだという思いを一層強くしました。高尚な理論を理解しても、それを多くの人々に伝えられなければ、ただ単なる自己満足で終わってしまう。科学のことは学者に、お経のことは僧侶に、身体のことは医者に、と言った具合で専門家に話を伺って、それを自分の中で解釈して人に伝えていくことの大切さを感じました。何とも大きな「気付き」を得ました。
【成道会厳修された佛殿】
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日曜説教会の後の成道会では青松軒老師様の偈頌奉読を拝した後、楞厳咒(りょうごんしゅ)というお経をお唱えしました。(法要の様子はこちら)私は滅多にお唱えする機会がありませんが、自宅にあった経本を持って一緒にお唱えしました。円覚寺派はお経の節回しが独特のようです。参列した際に頂戴した案内文には「『山節』と称する独特の節回し」との記載がありました。長いお経ですが、所々節回しについて行けないところがありました。「門前の小僧習わぬ経を誦む」よろしく、私はどうも京叢林の節回しに慣れてしまっているようです。環境とは不思議なものです。
【門が額のようです】
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お釈迦様が教えを広められたこと、その尊さを感じることができたお参りでした。何だか過去の自分と対話しているような気がして気持ちの良い上京となりました。

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