2月 | 2019 | 春は花

安田念珠店 オフィシャルサイト

春は花

生活の中の観音様

本ブログは個人的な趣味趣向で続けております。私の現在考えていることや体験したことを踏まえて記事を書いておりますが、こちらで発信したことを受け止めて、反応してくださる方が居られます。
昨年から私は観音霊場巡りを続け、本ブログでも何度もご紹介してきました。その記事や他の多くの方のお話を聞いて西国霊場を巡られたご婦人が居られます。ご令妹様が西国霊場巡りを発願されたそうですが、昨年の節分に幽明境を異にすることとなってしまったそうです。ご令妹様の御遺志を継いで、そのご婦人が満願されたとのことです。そして、先日のご令妹様の一周忌に合わせて額装した観音様をお迎えされたそうです。
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この額は仏間の近くの壁に掛けておられるとのことです。落ち着いて眺めると、御二人が力を合わせて満願された観音様を日々拝することができるのは実に素晴らしいことだなぁ、と感じます。私は額装というと、欄間に掛ける横額しか頭になかったのですが、小さなサイズの納経軸をこのように額装し、毎日拝するのが本来的には良いことなのかもしれません。生活の中に観音様を感じるのは、今日出会った見知らぬ人が観音様や故人の変身した姿かもしれないと思える良いことなのだと、改めて感じました。
弊社の扱う念珠という商品は人の心に寄り添う御品です。「お金が儲かりますように」や「試験に合格しますように」というこの世の自己への御願い事も勿論尊ぶべきものだと私は考えますし、私もよくお願いします。ただ、「故人が極楽へ往生できますように」と願う先祖供養の念や、「家族の皆が健康でありますように」と他人の平安を願う念こそが「祈る」という行為の始まりであり、そういった気持ちを是非とも大切にして参らねばならないなぁ、と感じました。そういう意味で、今回ご紹介したご婦人の行脚は弊社が大切にせねばならない念を教えて下さった真に尊ぶべき行為と思いました。

十三の仏様

弊社には毎日の朝礼の際に、当番の者が1分間のスピーチをする習慣があります。ここ数年で始まったものですが、2か月程度で全員が一巡するので、それぞれの興味、関心を知る上でも非常に参考になる営為だと思っています。
弊社の社員でつい先日親戚が亡くなったために、初七日や四十九日の法要を経験した者が居りました。そしてその者から数日前の朝の1分間スピーチで、四十九日の意味についての報告がありました。宗派によって考え方の若干違う点もありますが、主として故人が生前の裁きを受ける期間だと言われています。
この裁判官の役目を果たす仏様が 十三仏として信仰されています。私は昨年、 京都十三仏霊場を巡って掛軸にしました。
十三佛
最下部には、我が家の菩提寺とその総本山である誓願寺様の御朱印を頂き、合計で15カ寺を巡りました。本年に回忌が巡って来るご先祖さんが居られることもあり霊場巡りを発願しました。それぞれの仏様が回忌に併せて死者の霊に裁きを下すというのは、聞く限りその裁判の場に自分自身がいつか出ることを考えると結構ドキドキするものです。故人が少しでも裁きが軽くなるように、生きている者がお祈りするというのが考え方としてあるそうです。
色々な話を聞いていると、仏様の世界というのは救いの手がいろいろと差し伸べられているのだなぁ、と感心することが多くあります。
今週は弊社の日常の一時から想起したお話をさせていただきました。

雪の明王堂

確たる理由は分かりませんが、弊社には不動明王さまが居られます。像ではなく掛軸ですが、少なくとも半世紀以上の間はお祀りしております。
今回、ご縁があって弊社でお祀りしている不動明王さまを無動寺谷の明王堂で大阿闍梨様に拝んで頂けることになりました。大変に光栄なことです。初不動(1年最初の不動明王様の御縁日)の1月28日は月曜日の為に都合がつかなかったので、前日の1月27日に無動寺谷の明王堂に参拝いたしました。
当日は雪が積もり、参道を歩くのも一苦労でした。ただ、参道は早朝から大阿闍梨様はじめ、明王堂の方々が雪掻きをして下さっておりましたので、難無く明王堂に到着することができました。
【雪の明王堂】
明王堂
【明王堂から琵琶湖を臨む】
明王堂から琵琶湖
夏に参拝した際と比較すると表情が違いますね。この寒い中、いつもと変わらず大勢の参拝者の方々が居られ、私もお護摩に参じました。
お護摩に参じると、いつも目には見えない極めて凄まじい「力(パワー)」、「気」を感じます。何と表現して良いのか分かりませんが、堂内の空気が強く鼓動するような感を覚えます。こうした力強いパワーを頂戴して一生懸命に頑張っていきたいと感じる参拝でした。

安田念珠店

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