数珠のつくり ‐ 天和3年(1683年)創業の安田念珠店

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数珠の種類、つくり、素材について解説しています。数珠の玉数や寸法、形の変遷についても詳しくご説明します。

種類 一般 正式
略式 寸法 材料

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念珠の種類

「多種多様」、この一言につきます。
念珠は、形の違いと材料の違いが様々に組み合わさって豊富なバリエーションを生み出しています。

まず、お宗派による形の違いがあります。
よく知られるおおまかな区分だけでも八つの宗派があり、さらに各宗派内で細かく分かれています。

そのそれぞれに一般用/寺院用の念珠があり、その中でも行事や用途、立場にあわせて異なる形の念珠が使い分けられます。

ここに、何百という素材と房の組み合わせを重ねると、まさに無限に近いパターンが存在しうることになります。

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一般に使われる念珠

一般の方にお使いいただけるお念珠は、大きく2つに分けることができます。

1つめは、宗派ごとに形の異なる「正式念珠」
2つめは、宗派を問わず使用できる「略式念珠」です。

※それぞれの使い分けや宗派ごとの決まりについては「お念珠の選び方」をご参照下さい。

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「正式念珠」とは

宗派ごとに形の異なる、その宗派特有のお念珠です。

「煩悩の数」といわれる108個の玉から成る長いタイプが多く、二重にして使われますが、宗派や種類によって108玉でないタイプもあります。
また、正式念珠の中には、宗派を問わずに使える形のもの(振分)もあります。
(※詳しくは「お念珠の選び方」をご参照ください)

正式念珠

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「略式念珠」とは

宗派を問わずどなたにもお使い頂けるお念珠です。(但し、日蓮宗の方は通常お使いになりません)正式念珠に比べ全体の寸法が小さく、その分ひとつひとつの玉が大きくなっています。一重のまま片手に掛けて使われることから、「片手念珠」とも呼ばれます。

片手念珠の玉数はもともと、正式念珠の108個を基準に割り決められていました。
例えば…

1/2の「54個」、1/3の「36個」、1/4の「27個」、1/6の「18個」 といった具合です。

現在では玉の数にこだわらず、携帯しやすい大きさ、手にかけたときの使いやすさや見た目の収まりのよさなど、実用面に重点を置いて制作されています。

略式念珠

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寸法のあらわし方

  • *八寸(約24cm)
  • *尺寸(約30cm)
  • *尺二寸(一尺二寸のこと:約36cm)
  • *尺三寸(一尺三寸:約39cm)
  • *尺六寸(一尺六寸:約48cm)
  • *尺八寸(一尺八寸:約54cm)
  • *二尺(約60cm)

念珠の寸法は、108玉の本連(基本となる輪の部分)をひろげて伸ばした状態で親玉から親玉までの長さを指しています。

わたしたちの業界では、昔ながらの尺貫法が用いられます。正式念珠は通常、上記の寸法に合わせて作られます。

宗派や個人差(体格など)で変わる場合もありますが、基本的には女性用は八寸を用い、男性用は尺二寸を用います。
それ以上の大きさは寺院用であることがほとんどです。玉の大きさは、全体の寸法から割り出して決められます。

一方の略式片手念珠では、手の平を一巻きする寸法で輪を形作ります。目安となる寸法は下記のとおりです。

  • *女性用で8寸5分(約25.5cm)
  • *男性用で9寸5分(約28.5cm)

こちらもまた、材質や個人差によって変わる場合があります。

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主な材料

古くは「数珠玉」と呼ばれる木の実やムクロジ(羽つきの羽の先玉に使われています)などが使われていましたが、礼拝用として使用され形式が定まるにつれて、上質で趣のある品が尊ばれ、様々な材料が使われるようになりました。

【木の実】星月菩提樹、金剛菩提樹、鳳眼菩提樹、龍眼菩提樹 など

【木製】梅の木、紫檀、黒檀、鉄刀木、栴檀、桑、檳榔樹 など

【香木】白檀、沈香、伽羅

【天然石】水晶、瑪瑙、翡翠、虎目石、カルセドニー、
茶水晶、紫水晶、ラピス、トルコ石など

【その他】珊瑚、海松、琥珀、象牙、真珠、貝、ガラス、
合成樹脂 など

材料表

この他にもさまざまな材料があり、これまで使われなかった新しい天然石や珍しい素材を使ったお念珠も続々と増えています。
また逆に、本翡翠や珊瑚、沈香、伽羅などのように年々入手困難になる材料もあります。

▼最高級念珠材・本翡翠と香木についての詳細はこちらをご覧ください

  • 本翡翠
  • 香木

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