七夕の日に | 春は花

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七夕の日に

先週は更新が滞り、申し訳ありませんでした。先週は京都を離れておりました。その内容は次回以降にご紹介することとします。


さて、本日は「七夕」です。織姫と彦星が一年に一度会うことが許された日です。
正確には旧暦の七月七日なので、現在の暦で考えれば八月のお盆の前の季節になります。「七夕」と同じ発音をする「棚幡」が旧暦の七月七日に京都でも飾られます。この「棚幡」は精霊をお迎えするために亡くなった人の戒名を書いた幡を吊るしたものです。飾るのが旧暦七月七日の夕刻だったので「七夕」と表記されるようになったそうです。
「七夕」は仏教起源のお話ではありません。日本における自然への信仰が、その後に伝来した仏教と融合して今のような形になったと言われています。
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話は戻って、織姫と彦星の物語についてです。ご存知だとは思いますが、一応話の概略だけを記します。
織姫は神様の娘で機織りの名人、彦星は勤勉な牛使いの青年でした。神様は身なりに構わず働き続ける娘を不憫に思い、勤勉な青年の彦星を娘の結婚相手とします。彦星が娘・織姫を幸せにしてくれるだろうと思って。
織姫と彦星は結婚後、それまでの勤勉さが嘘のように怠惰になります。織姫が織るべき天の衣が不足し、牛たちもやせ細っていきました。神様は2人に働くように言いましたが、2人は働こうとしなかったため、神様は怒って2人の間を「天の川」で引き離しました。引き離したものの、2人とも悲しみに暮れて一向に働かなかったため、一年に一度、七月七日だけ会うことを許しました。その結果、織姫と彦星は真面目に働くようになりました。
というお話です。

私は幼稚園の頃にこの話を聞いて「何て勝手な神様なんだ!」と思いました。神様は自分の都合で織姫と彦星の夫婦を無理やり引き離しています。今思うと、日本の神様はどこか人間臭い感じがして親近感が湧くのですが、まだ幼かったころは織姫と彦星が可哀想だなと思ったものでした。

最近、色々な方とお話しをしていると、失敗をしたり間違いを犯すことを極度に恐れているように感じることが多々あります。「失敗は成功の基」などの格言があるように、失敗や間違いは生きていく上で重要なことなのだと思います。日本の神話やギリシア神話を読んでいると、「神様でも失敗をしたり間違いを犯したりするのだなぁ」という感想を抱きます。
失敗を恐れずにチャレンジすることが大事なことなのだ、だって神様でも失敗しているんだから、と思うようにしています。
「七夕」から派生して、私の最近の感想をお話ししました。

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