松竹梅――日本人と「3」 | 春は花

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松竹梅――日本人と「3」

お正月もそろそろ松の内が明けます。お正月には家の門に門松を飾る慣習がありますが、最近はあまり飾るご家庭が多くありません。
弊社も門松は略し、簡易ではありますが、本店の入り口付近に松飾りをしております。右の写真をご覧頂ければお分かりの通り、竹の上に松が生けられ、梅が垂れております。
門松ではなくても松飾りには必ず「松竹梅」が揃い入っています。「松竹梅」と言えば吉祥を表す象徴ですよね。同時に日本では「松竹梅」が等級を表すものとして用いられてきました。鰻屋さんやお寿司屋さんで、例えば「松御膳」や「梅コース」といったメニューを目にされた方も居られるのではないでしょうか?
等級としては、
松>竹>梅
となります。この等級があるので、松竹梅の全てが揃い入っていても「門“松”」や「“松”飾り」と「松」をメインにして言うのではないか、と私は考えています。(中国から日本に「松竹梅」がどのように受容されてきたのかは、こちらのサイトをご覧下さい。)
日本には「松竹梅」だけではなく、3つの等級を持つ概念がいくつかあります。「真行草(しんぎょうそう)」や「守破離(しゅはり)」などです。
この2つについて、それぞれの等級は、
真>行>草
守<破<離
〔寧ろ、「真→行→草」、「守→破→離」と理解した方が良いかもしれません。この辺りについて現在勉強中です。〕
となります。
「松竹梅」と「真行草」と「守破離」を一纏めにしてしまうことは、それぞれ趣が違うので避けるべきかもしれません。しかし、3段階にランク付けをする概念がいくつも存在することは、もしかすると日本人が「3」段階に分ける考え方に親しみを持っているからかもしれません。
日本人と「3」の関係について、今後も考えていきたいと思います。

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