盂蘭盆会の季節になりました。ご先祖様が皆様のお宅に帰って来られる季節です。
私は一人でいろいろな社寺をお参りすることは多くあります。お賽銭をお供えして、鐘をついて、お経と真言をお唱えする程度の最低限のことをするだけに過ぎません。一人でお参りしますから、それで良しとしてはいますが、「できればきちんと『お勤め』をしたいなぁ。」と常々思っています。
先立って私は比叡山の無動寺谷の明王堂へお参りする機会を得ました。ロープウェイか自家用車で比叡山の山頂までは行けますが、そこから無動寺谷へは徒歩でしか行くことはできません。その日も酷暑、大汗をかきながら、何とか明王堂に到着しました。
【明王堂】

【明王堂前から琵琶湖を望む】

明王堂はその名の通り、不動明王様をご本尊様とするお堂です。そして、生身(しょうじん)の不動明王様であらせられる大阿闍梨様がおいでになられます。
私がお参りさせていただいた際、大阿闍梨様によるお護摩に参じることができました。明王堂の中で、護摩の灯に照らされる御前立の孔雀明王様と大阿闍梨様の真っ白な浄衣の後ろ姿を拝して、不動真言をお唱えし続けました。最後に大阿闍梨様からお加持を頂戴いたしました。
【大阿闍梨様が登場されている動画】
いのり 比叡山延暦寺
お護摩を終えて、本当にありがたい気持ちになりました。そして何より、大阿闍梨様が常にお念珠を携えて下さるお姿を拝して、「何とありがたいことだろうか。」と深く感じ入りました。
これまで本ブログでもいろいろと語ってきましたし、頭では分かっていましたが、「お念珠とは実にありがたいものなのだなぁ。」と強く感じました。お念珠には値段の高低がありますが、そうした現実的な市場価値を超えて、実にありがたい、言葉では表現できない価値を有するもの、それがお念珠なのだと強く思った参拝でした。
盂蘭盆会でご先祖様を拝される際には、是非とも皆様の傍らにお念珠があることを願っております。
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