大丈夫 心配するな なんとかなる | 春は花

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大丈夫 心配するな なんとかなる

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ここ数回は宗派による念珠の違いをみてきました。続きは次回以降にして、今回は私の感じたことをお話ししようと思います。


先日、神奈川県座間市のアパートから9人もの遺体が発見される事件がありました。亡くなった方々は自殺願望があり、犯人は被害者の自殺を手伝う意図を持って近付き、犯行に及んだとのことです。
この事件は、私にとって非常に衝撃的でした。本気で「死ぬこと」を希望する人がこれほどまでに多く、にもかかわらず自力で死のうとしなかった。もしかすると、被害者の方々は同じ気持ちや同じ経験をした人を捜し求め、そういった人と苦しみを共有したかったのではないか?――私はそう考えるのです。
最近はインターネットの普及に従って、TwitterやFacebookなど様々なSNSが広く利用されるようになりました。これは人々の「つながっていたい」という欲求を満たすツールとして爆発的に広がりました。電車に乗って携帯電話を操作している人が大勢いるのは、”誰か”と”いつでも”「つながっていたい」という気持ちを大勢の人が持っていることの証左です。
ただ、人との「つながり」がどうも表面的になってしまったようにも感じます。本当に困った時に相談したり助けてくれる家族や友人、近所の人が少なくなったようにも思います。
私の好きな言葉に「大丈夫 心配するな なんとかなる」という言葉があります。「一休さん」で有名な一休宗純禅師が最期の時に、その弟子たちへ「本当に困った時に開けなさい」と言って遺した箱の中にあった言葉だと伝えられています。弟子たちは寺が窮地に追い込まれ、手を尽くした後にこの言葉を見て、笑ってしまったと伝わっています。
(右の画像の掛物は京都・東山建仁寺管長・小堀泰巖老大師様が揮毫なさったものです。)
生きるというのは面倒なことや大変なことの連続ですが、生きていれば楽しみや喜びを感じることも出来ます。決して悲観的にはならず、楽天的に生きる事が大切なのだと感じます。
今回の事件の報道に接して、窮地に陥った時に相談に乗ってくれたり、助けてくれる方を1人だけでも良いので持つ必要性を痛感しました。そして、血縁関係がなくともお世話になった先生やご近所の方々など、自らと関わりを持った人々を定期的に気遣うことが大事であると、今回の事件を機に一層強く感じました。
今回は、私の感じたことをお話ししました。

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