お餅の話 | 春は花

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お餅の話

新年明けましておめでとうございます。
本年も本ブログ共々、安田念珠店をお引き立ての程を宜しくお願い申し上げます。


新年を迎えて、お雑煮を召し上がった方も大勢居られることと思います。
全国各地のお雑煮にはそれぞれ特色があって面白いですよね。そんなバラエティーに富んだお雑煮ですが、共通しているのはお餅が入っていることです。「お餅には神様が宿る」と言われ、お餅を食べることで神様からの恩恵を得ることができる、という意味が込められ、お正月に食べるそうです。

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実は、お餅が悟りの境地だと説かれたお話があります。『碧巌録』という仏典の第七十七則の本則に以下のようなお話があります。

【原文】
僧、雲門に問う、如何なるか是れ超佛越祖ちょうぶつおっそ の談。門云く、餬餠こびょう
【現代語訳】
偉い偉い高僧であった雲門文偃(うんもんぶんえん)の所に1人の僧侶がやってきました。その僧侶が、雲門に尋ねました。「仏を超え、祖先をも越えるものとは何でしょうか?(悟りの境地とは何でしょうか?)」と。雲門は「それは胡麻餅だ。」と答えました。
(訳文は春見文勝『提唱碧巌録(全自筆)』(私家版、1982年)を参考に私が行いました。)

お餅が「悟りの境地」とは!
お正月にお餅を召し上がった皆さんは悟りの境地に一歩近付いたことになるのです!
このお話の表していることは悟りとは実は身近なところにあるのだ、ということなのです。
野に咲く花や風の囁きなど、身近なことに注意を払えば悟りへの「気付き」を得ることができるのですね。
今日はお餅から悟りについて考えてみました。

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