春は花 | 念珠のこと、仏教のこと、京都のこと

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春は花

天台修験道採燈大護摩供

五月なのにかなり暑いです。皆様、体調はいかがでしょうか?
先週末、私は比叡山延暦寺の根本中堂前で行われた天台修験道採燈大護摩供に参列しました。
【護摩供前の様子】
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【護摩供の様子】
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【延暦寺公式Twitterの投稿】
護摩供養の前には東塔の諸堂を拝礼して廻りました。三名の大阿闍梨様、そして山伏の方々とご一緒に比叡山延暦寺の諸堂を廻るというのはかなりありがたいことです。
護摩供の後、護摩壇のヒバの葉を頂戴いたしました。入り口に吊るすと魔を退散してくれるとのことです。
【ヒバの葉】
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昔から続けられている行事なのだと思いますが、今年初めて参列して、こうした儀式を続けることの大変さやありがたさを感じました。伝教大師様が「法灯の光を伝えよ」と仰った通り、千二百年を超えてもこうした教えは続いているのだなぁ、と感じました。

風の名は

暑さが増してきました。季節は廻ります。
春から夏に季節が巡るこの季節、風を一番気持ち良く感じる日々です。風は目には見えないのですが、日本人は風にいろいろな名称をつけてきました。
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上の掛軸は団扇に「松風」「薫風」と書いてくださったものを表装したものです。こういうものを愛でると、何だか涼しいような気がします。
今日吹いた風はどういった名前だろうか、と風に思いを馳せるのも実は結構楽しいことです。風に故人の思いを感じたり、恋人の想いを感じたりなどなど、風というのは身近なもので同じ風でも人によって名称が異なります。風の名で人の感性が分かるような気もします。
心地よい季節、風の名を考えてみるのも良いかもしれません。

赤山禅院参拝~都七福神めぐり~

新たな御代を迎えました。皆様は10連休はどのようにお過ごしだったでしょうか?私はほぼ家におりました。テレビで上皇陛下並びに天皇陛下のお姿を拝しておりました。お言葉や儀式に臨まれる姿勢を拝見していると、お二人の陛下の誠実さが画面から溢れ出ているように感じました。先年発せられた「象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠い」との上皇陛下のお言葉は未だ印象に深く残っています。私にとっては「天皇」という存在を改めて真剣に考え直す数日でした。
さて、御代替わりにおいてお祝いムードに包まれています。「祝」や「福壽」という文字があちらこちらに踊り、気分が華やぎます。本日は福徳をお授け下さる神様についてご紹介いたします。
平安京の東北には鬼門除けとして比叡山がある、という話は中学校の歴史の授業で聞かれたことがあるかと思います。その比叡山の境内という位置づけになっているのが比叡山の京都側の麓にある赤山禅院(せきざんぜんいん)というお寺です。お寺とは言っても最初に鳥居をくぐります。神仏習合の色濃く出たお寺です。
【鳥居】
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御本尊様は泰山府君(たいざんふくん)さまです。人が三途の川を渡った後に閻魔大王の前に進み出るわけですが、閻魔大王の横で帳面と筆をもっているのが泰山府君さまです。
【拝殿】
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【本殿】
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そしてこの赤山禅院は都七福神の福禄寿を祀るお寺でもあります。
【福禄寿殿】
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京都に住んでいながら今年になって都七福神巡りで初めて訪れたのですが、面白いですよね。閻魔大王さまをお祀りするのではなく、その隣の帳面をもった泰山府君さまをお祀りしているのですから。これは想像ですが、生きている間に泰山府君さまに一生懸命にお願いすると生きている間の罪状を閻魔大王さまに手心を加えて伝えてくれたりするのでしょうか?極楽行きか地獄行きか微妙なラインの場合は生きているうちの泰山府君さまへの願いがものを言いそうだなぁ、と勝手に思ってしましました。
赤山禅院は、「五十日」と書いて「ごとうび」もしくは「ごとび」と呼ぶ、支払日の商慣習の発祥の地でもあります。「五」や「十」が付く日や月末に支払いをすると集金が上手くいく、ということから始まった習慣とのことです。25日や月末もしくは10日が支払い期日となっている会社や銀行が今でも多いのはここが起源とのことです。
【都七福神・朱印色紙】
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七福神を巡ってみて、京都のお寺は結構面白いなぁ、と思いました。商慣習など今の生活では宗教的だと考えていないことにまで寺社は関わっていたのだなぁ、と感心してしまいました。
弊社にも新しき御代と共に皆様との御縁など福壽が舞い込んできてくれると嬉しいと思いました。

春紅葉

春爛漫ですね。こういうほのぼのとした季節は気持ちが上向いてとてもいい気持ちになります。
春と言えば桜が有名ですが、こういう季節に紅葉を愛でるのが個人的には好きです。
春紅葉
これからの1週間は近代日本においてはじめてのご譲位による御代替わりがあります。実はすさまじい歴史の1ページをリアルタイムで目にすることができるのだと歴史を学ぶ者としては感じます。
そして、スポットライトを浴びて注目される人々以外にも多くの人々が支えているのだということ、そして次世代を担う人々は今この瞬間もじっくりと成長を続けているのだということを春の紅葉を見て感じました。
10連休も楽しみですが、「歴史の証人になる」ような気持ちでこの1週間を過ごしてみたいと思います。良い休暇をお過ごしください。

桜咲く信貴山へ

桜花が舞っております。春から夏へと季節が廻ります。
さて、先週の更新ができず誠に申し訳ございませんでした。先週金曜日、私は信貴山朝護孫子寺へお参りに行きました。
【虎と本堂】
虎と本堂
当日は桜花爛漫、気持ちの良い天候でした。
【本堂からの眺め】
本堂から
本堂にて大般若経を転読して頂き、その後融通殿で弊社の商売繁盛を祈願して頂きました。
【大般若祈祷の様子】
【本堂への参道】
信貴山参道
信貴山朝護孫子寺はその名の通りお寺ではありますが、上の写真の通り鳥居が存在します。これは神仏習合の名残りではあり、今でも鐘と鈴が共に掛けられております。御本尊の毘沙門天王は七福神の一神であり、一方で仏教における「天部」の仏でもあります。神としては現世利益の勝運を、仏としては先祖供養の意味合いがあります。一挙両得の感じがしますね。
聖徳太子が戦いの前に刻んだ毘沙門天王様に御扉の向こう側ではありましたが、程近くから拝ませていただけました。美しい桜の咲く山で毘沙門天王様の近くでお参りができたことが大変気持ち良かったです。

将軍塚へ

新元号が決まりましたね。英訳すると「beautiful and harmony」とのこと。新たな御世に期待が持てる元号と思いました。
平安京が造営される際に、桓武天皇が平安京鎮護のために土の将軍の人形を都の方に向けて埋めた塚があります。「将軍塚」との名称で京都・東山連峰の中でもひときわ高い場所に位置します。
【将軍塚】
将軍塚
この将軍塚は青蓮院門跡の飛び地境内となっており、現在そこには青龍殿というお堂と共に国宝の「青不動明王二童子像」(掛軸)がお祀りされています。
【将軍塚正門】
将軍塚正門
【青龍殿】
将軍塚青龍殿
目にすることができるのはレプリカのものですが、教科書にも載っている、御不動様と言えば日本人が想像する代表的な仏様を拝しました。
将軍塚を訪れたのは初めてでしたが、高い位置から京都市内を一望できました
【京都市北部を臨む】
将軍塚から京都市北部
【京都市南部を臨む】
将軍塚から京都市南部
最近、私は個人的に御不動様をお参りすることが多いです。御不動様は「降魔(ごうま)」の仏様と私は思っているので、何だかいろいろな困難なことが上手いこと降りかからずに事が進んでいるように感じます。京都を一望できる位置に、御不動様が居られ、京都の平安をお護り下さっているのだなぁ、と感じ、青不動様に感謝してお参りすることができました。

飯室谷不動堂 八千枚大護摩供

春彼岸の真っ只中です。もうすぐ桜の季節ですね。
比叡山延暦寺は「三塔十六谷(さんとうじゅうろくだに)」で構成されています。比叡山全体がお寺なのですが、その中を3つの地域に分け、それを併せて「三塔」と呼んでいます。「三塔」とは東塔(とうとう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)のことを指しています。そして、東塔と西塔にはそれぞれ5つの谷が、横川には6つの谷があり、合計して「十六谷」となっています。以前ご紹介した明王堂は「東塔 無動寺谷」に属するお堂です。今回は「横川 飯室谷(いむろだに)」に属する飯室谷不動堂にお参りに行った模様をご紹介します。
3月17日から18日に掛けて、飯室谷不動堂では毎年「八千枚大護摩供」が行われています。これは飯室谷を実質的に開いた
慈忍和尚(じにんかしょう)[第19世天台座主 尋禅]の命日に合わせて行われているものです。今年は3月17日が偶然にも日曜日だった為、私も3月17日の慈忍講(慈忍和尚の祥月命日の法要)からお参りしました。天台声明は個人的にはゴスペルソングだと思って聞いていますが、特別な楽器が無いにもかかわらずとても美しいです。
【本堂】
飯室谷不動堂
そして慈忍講円成後にいよいよ八千枚大護摩供が始まりました。2日間、合計9座の護摩供養が行われました。私は初座と翌18日朝の第七座に参じました。初座円成後に大阿闍梨様が慈忍和尚の御廟についてご説教の中で少し触れられましたので、初座の後、慈忍和尚御廟にお参りに行きました。
【石垣】
石垣
本堂からこの石垣に囲まれた道を少し行くと慈忍和尚御廟がありました。
【慈忍和尚御廟】
慈忍和尚御廟1
巨木に囲まれて御廟はありました。何と表現して良いのか分かりませんが、霊気というか自然の力というのか、そういったものを感じました。
2日間に亘り9座の護摩供養をお勤めなさった大阿闍梨様は、1か月前から五穀と塩を断ってこの八千枚大護摩供に臨んでおられます。大変な行(ぎょう)でありますし、誠にありがたいことだと感じます。その大阿闍梨様直筆の御牘(おふだ)を賜りました。弊社の商売繁盛、社内安全、社員健康を御祈願下さっています。本当にありがとうございます。
【御牘】
御牘
4月を目前にして、新年度も弊社社員全員が無魔に過ごせるような気がした一週間でした。

モノの捉え方

本屋でぶらぶらする時間は結構好きなのですが、皆さんはどうでしょうか。
私自身も最近はインターネット通販で本を買うことが多くなりましたし、多くの方が電子書籍を利用しておられることと思います。本屋や図書館はどんどんと無くなっていくのだろうなぁ、と感じるのですが、そうはいっても私は本屋や図書館をぶらぶらする時間が好きです。未知の本に出合う事が多くあり、そういった本が私の人生を左右したこともありました。
先日、本屋で見つけた本が面白かったので、今回はその本を紹介しようと思います。
その本とは『対談 風の彼方へ』という本です。昨年末に出版されていました。
対談の内容を文字に起こして出版されているので、読み易い本です。対談者は著述家の執行草舟先生と横田南嶺老師様でした。全四部構成となっており、全体的に面白かったのですが、私自身は第4部「絶点を目指せ」を最も興味深く読みました。
その中の一部ですが、古今東西の時代を問わず、「戦争」というものについて語っておられます。「戦争」というと太平洋戦争を想起する方が多いと思いますが、言われてみれば小学校や中学校で習う日本の歴史はほとんどが「戦争の歴史」だったのです。
京都の寺社は、現在のものはほとんど徳川家康から徳川家光に掛けての時代に今の時代的に言えば「公共事業」として再建されたものです。こういった建物に接すると、お寺を政治権力が次々と建てたということは興味深いことだと思っていました。もちろん、出仕する各大名の力を削ぐ目的も徳川家にはあったのでしょう。
今回この本を読んで、「怨親平等(おんしんびょうどう)」という思想を紹介されていました。怨みと親しみが平等、同じという考え方です。この思想に基づけば、戦争は全てが悪ではなく全てが善ではないということになります。過去の事象を歴史として捉える私たちは、一般に戦争を悪のものと捉えています。勿論、これから戦争を起こそうとするのはいけないことです。しかし、「戦争」を過去のこととして捉える場合は、長所短所の両面をきちんと見なければならないのだということを学びました。
歴史について、いろいろな見方があり、時に論争になる話題ではありますが、いろいろな考え方を吸収する手段として読書は良いものだと感じた一週間でした。

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対談 風の彼方へ :禅と武士道の生き方

著者:執行草舟=横田南嶺 
出版社:PHP研究所
発売日: 2018/12/1225
メディア: 単行本(ハードカバー)
参考URL:対談 風の彼方へ 禅と武士道の生き方/

 

鎌倉散策

梅が見ごろの洛陽です。
先週末、私は鎌倉散策を致しました。主たる目的は金運アップの「銭洗弁財天」をお詣りすることでした。
JR鎌倉駅で電車を降りて、銭洗弁財天宇賀福神社を目指しました。
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坂の途中に一の鳥居があり、洞窟を抜けて本殿に到達するという構造になっている神社です。
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本殿でお参りした後に、すぐ奥にある洞窟の中の奥宮前でお金を洗います。今回は手持ちが少なく、多額を洗うことができませんでした。洗ったお金は使わないといけないと言われているので、有縁の方に差し上げました。訪れてみて、自然に出来上がった洞窟の凄さを思い知りました。奥宮のある洞窟は水が湧き出してすごく神聖な感を受けます。
そのままJR鎌倉駅に戻っても良かったのですが、そのまま山の頂上まで登り、葛原岡神社をお詣りしました。こちらは縁結びの神様です。
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山の上から麓を望んでみました。雨なので霞んでいますね。
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そのまま山を下り、JR北鎌倉駅を目指しました。JR鎌倉駅から銭洗弁財天を経由してJR北鎌倉駅まで行くと私の足で約1時間かかりました。
電車の時間を確認して、JR北鎌倉駅のすぐ目の前の円覚寺にお参りしました。
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円覚寺の山号は「瑞鹿山」と言いますが、その由来となった白鹿洞を初めて見ました。円覚寺開山の無学祖元禅師が説法をした時に白鹿が集まってきたとの逸話に由来しています。鎌倉という土地は海が近いので、山が自然に削られてこうした構造が出来上がるのだと感心してしまいました。
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円覚寺山内の一番奥にある黄梅院という塔頭まで歩いて行きました。ここに居られる聖観音様に一度会ってみたかったのです。
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お優しい表情をされていて、何だか癒される感じがしました。
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時間としてはそれほど余裕を持って滞在したわけではないのですが、鎌倉という街は歴史のある、そして神仏の沢山鎮座される街なのだと感じた1日でした。

お焚き上げ~一年の御礼を込めて~

もう3月です。時がたつのが早いですね。
弊社では祈祷札やお守りをいろいろな寺社様から頂戴致します。お札などは玄関の高い位置に掲げてお祀りしております。そうしたお札は立春から節分までの1年間で頂戴したものを次の年になるとお焚き上げして頂きます。
今週月曜日の2月25日に京都の東に在る黒谷の金戒光明寺で「浄焚式(じょうぼんしき)」が行われました。そちらに私も伺いました。
【山門】
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こちらでは、御札やお守りだけではなく古いお仏壇などの大きな物もお焚き上げされておられます。
【お焚き上げの様子】
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お守りやお札など、ごみ箱にポイとは捨てられない物を供養して頂くのは大変ありがたいことだと思います。勿論、こういうものは気持ちの問題なので、ごみ箱にポイと捨てられる方も居られるとは思います。ただ、いろいろな神仏の念が入ったお札やお守り等をきちんと供養して頂くことは重要なことだと私は考えています。
昨年一年の無事の御礼も込めて、今週は浄焚式のご紹介をさせていただきます。

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